税理士試験 受験体験記 4~7年目

【4年目】

5科目のうち、3科目に合格したので、ちょっと欲張ってしまいました。9月から、まさかの、所得税と法人税の2科目共、上級直結コースから、年明け上級コースへ。

年内は、なんとかなりましたが、4月の実力判定模試のときは、どっちつかずになっていました。順位が伸びず焦りましたが、なぜか、どちらかを切るということができませんでした。

何かの間違いで、ひょっとしたら、合格するかもしれないなどと、夢を見ていた自分が恥ずかしいです。

結果は2科目共不合格。

【5年目、6年目】

法人税と所得税の2科目は無理だとわかったので、所得税1科目に絞ることにしました。

急がば回れです。

ところが、5年目、6年目とも所得税が不合格でした。

6年目は、模試の成績も上位1割に入っていたし、理論も回っていました。でも、本番で、理論が書けませんでした。試験終了の直後に、不合格を確信しました。

お正月も、GWも、電車の中でも、自習室でも勉強したのに・・・。

夏休みは、何も手につかず、ただ、家の中でぼーっと過ごしていました。ちょっとノイローゼ気味でした。

あまりにも辛くて、横浜校時代の先輩で、すでに税理士だった高山さんに泣きながら電話したら、

「夏休みなのに、なにやってんの?!試験のことは忘れて、海でも山でも広いところに行ってきなさい!家の中にいたらだめよ!」😠😠😠

 

と言われたので、夫に頼んで奥志賀高原のペンション、シャレークリスチャニアhttps://www.okushiga.com/#に連れて行ってもらいました。

クリスチャニアは、首都圏に住んでいたとき、スキーと避暑に、毎年何回も行くお気に入りの宿でした。夫と二人で何日間か、奥志賀高原の緑の中で、ハイキングしてのんびり過ごしたら、すっかり元気になりました。(夫、いつも有難う😊)

この2年間は、勉強もしましたが、会計事務所でのアルバイトをしたり、TAC出版の合格体験記の本を読んだり、なにかを成し遂げた人の合格バイブルのような本を、すがるような気持ちで読みました。

どなたの著書か忘れましたが、(プロ野球選手だったと思います。)

「毎日、できなかったことをできるようにする。たったそれだけのことなんだ。」

この言葉は、困難にあたったとき、今でも時々思い出して、実践しています。

【7年目】

4回目の所得税です。去年までと同じ勉強方法では、合格できないことがわかっていました。問題を解きまくるのではなく、計算のテキストを、読み込むことに時間をかけました。

(ちなみに、3年目までに合格した科目は、全部の問題集の問題を最低5回以上。多いものは、10回近く解いていました。友達も、みんなそんな感じでした。)

でも、解きまくるだけでは十分じゃないと感じていたとき、超優秀な友達が、「テストの前に、テキストを端から端まで読み込んだら、模試の成績がぐっと上がる。」と教えてくれたので、半信半疑でしたが試したら、ものすごく効果がありました。ただ読み物を読むように、先生が講義のときに「ここはあとで読んでおいてください」といったようなところも、もれなく読みこみました。

別の友達にも、「みんなが読むところだけ読んでたら、他の人と差がつかないから受かるわけないじゃん。去年の本試験の理論問題も、計算のテキストの端っこに書いてあったよ。」と言われて、本試験の直前まで、テキストの読み込みをやりました。

また、模試のとき、問題の分量が多くて、2時間以内に終わらないことがあって、友達の伸一郎に、「どうしたら、時間内に余裕で終わるかな?」と聞いたら、

「最初からマッハでやるんだよー」と言われたので、「そうか、最初からマッハでやるのか!」と思って試してみたら、普通に終わりました。😅

大原の物だけでなく、TACの模試を受けたり、TACの理論テキスト(応用)を買って、解きました。

滅多に出題されない外国税額の計算問題は、多くの受講生は手が回らないので、あまり準備しないのですが、4年目で余裕があったので、がちがちに準備して、

「これがでたら絶対合格するよ!」

と思っていました。(出なかったけど。いま、実務でちゃんと役に立っています。)

直前期の模試で、外国税額の計算問題がでたときは、上位ランキングに名前が載りました。友達のすみちゃんが「すごい!」とほめてくれたので、「外国税額は得意なんだよねー」と言ったら、彼女が「そうか、得意と思うまでやらなきゃってことですよね」と言ったので、さすが優秀な人は言うことが違うなと感心しました。

この1年で、所得税法に対する理解が深まりました。不合格だった3年間は、問題を解くことと、暗記することが中心でした。もちろんそれは重要ですし、それなしには合格できません。また、簿記論、財務諸表論、相続税法までは、その方法で合格できちゃうんだと思います。でも、所得税と法人税は、どんなに問題を解いても、税法の考え方に対する深い理解がないと合格しない気がします。

しかし、この年は、5月くらいから咳がではじめ、そのあと本試験のあと9月末頃まで、咳がとまりませんでした。寝不足とストレス、あと、チョコレートの食べ過ぎが原因。勉強で疲れていても、あと、もうちょっと集中して勉強したいと思うとき、自習室の机の上には、いつもチョコレートがありました。

毎日毎日、ロッテのアーモンドチョコとか、帝国ホテルのスティック型のチョコとか、友達と交換したりして、ドリンク剤代わりに食べていたのです。

本試験は8月上旬。一年で一番暑い時です。風が少し動いただけで、のどと肺がぜーぜーして、咳が出るので、窓を閉めて寝ようとするのですが、本試験の数日前から、緊張と咳で、眠れませんでした。

普段なら、私はいつでも、どこででも眠れるのに、参ったな・・・・と思いました。

でも、よく眠れないのは、毎年のことだし、大原の講師には、

「前日に、もし、深く眠れなくても、目をつぶって、横になっていれば、体は休まっているから大丈夫です。起きだして勉強などは、絶対にしないように。

と、言われていたので、眠れないことは、気にしないことにして、窓を閉めて、蒸し風呂のような部屋で大汗をかきながら、横になってじっとしていました。

それにしても、当日も、咳が本当に止まらないので、さすがに、こんなんで、試験は大丈夫かなとちょっと心配になりました。

でも、確かTAC出版の、税理士受験体験記の中に、本試験当日に38度の熱が出た人が、

この程度の熱で、これまで覚えたことを忘れるはずがないのです。

と書いていらっしゃって、ちゃんとその年合格したということを心の支えに、試験会場に向かいました。

この年の試験は、特別な手ごたえがあったわけではありませんでしたが、

合格しました!長い4年間でした。😂😂😂

私は、実務についてから今までずっと、税法の中で、所得税が一番好きです。😍

付き合いが長いがゆえの愛着?

所得税法の中の、細かい分類や、ルールの中に、個人に対するきめ細やかな思いやりのようなものが感じられるところがいい。😍 (変態?)

確定申告期の札幌国税局の電話無料相談は、忙しい時期ですし、どんな質問が来るかわからないので緊張するのですが、毎年手を挙げて何日かは出かけています。

一日に何十人もの初めましての人達の質問に答えて、ほぼ全員に有難うって言ってもらえる、とても幸せな仕事です。

この電話相談ができるのも、所得税法を勉強したおかげかなと思います。