税理士試験 受験体験記 3年目

【3年目】

財務諸表論は合格したと信じて、9月からは、簿記論と相続税を両方上級直結クラスで頑張ることに。2科目共2年目で、ペース配分もだいたいわかっていたので、最初から飛ばしていきました。

ずっと大原の横浜校で勉強していたのですが、大原の本校である、水道橋校に行ってみたところ、うーん、熱い!当時、横浜の磯子に住んでいたので、通学に少し時間がかかるけど、水道橋校に通うことに。

簿記論の講師は、強面の厳しそうな先生。教え方は素晴らしいけど、困ったことがひとつ。それは、テストを点数の良い人から返却すること!大教室で、100人くらいいるのに!?

最初の方に呼ばれる人は、いつも最初の方に呼ばれる。後の方に呼ばれる人は、いつも後の方に呼ばれる。

いつまでも呼ばれないと、恥ずかしくて、緊張して、おなかが痛くなってくる。

ああ、もう無理。

友達は、4~5人で、テストの点数を競って、負けた人が勝った人におごる約束とかしてるけど、私は、気が弱いから、そういうの無理。😱😱

簿記論のその先生の講義に、どうしても出たい。でも、答案返却が耐えられない。意を決して職員室まででかけていって、恐る恐る先生に、「私、成績順に答案返却されるのが、耐えられなくて、おなかが痛くなっちゃうので、私の答案だけ、成績と関係なく、別で返却してください。」とお願いしました。

おかげで私の答案だけ毎回授業の始まる前に返却してもらえるようになって、(むしろ目立ってたかもですが・・・。)

その後は、もう、おなかも痛くなくなって、OK!

成績は、最後まで上位2割に入るか入らないかを繰り返しましたが、なんとか合格しました。

次に相続税。

私が受験したときは、「ごく一部の富裕層しか相続税の申告をする必要がありません。」と、講師の先生がおっしゃっていましたが、その後の改正で基礎控除が下がりましたので、最近は、無料相談会等でも質問される機会が増えています。

しかし、実務についてから思ったことは、税理士試験の、相続税の財産評価の問題は、最初から親族関係や、路線価など、全部の材料が与えられますが、実務では、その資料を集めてくるのが大変なので、実務と試験の乖離が大きい!

まあ、税法の試験だから、仕方ないのですが。

この年は、相続税法の合格率が14%と高めであったことも幸いしたのか、1回で合格しました。1回の受験で合格したのは、この相続税だけです。

ところで、税法の理論のお勉強というのは、理解暗記なのですが、あの分厚い本を一冊、全部暗記すると聞いたときは、本当に驚きました。人間の脳ってすごいですね。

でも、あのトレーニングのおかげで、結婚式のスピーチなんかも、原稿なしでできるようになりました。

相続税は初めての税法だったので、暗記の方法は試行錯誤を繰り返しました。

覚え方は色々あると思いますが、やってはいけない方法があります。それは、書いて覚えること。腱鞘炎になります。みなさん、どうぞ気をつけてください。

私は、お気に入りのハガキを使って、一行ずつ隠して暗唱して、あっているかどうかを目で確認。声に出すのも良いのですが、途中でのどが痛くなりましたのでやめました。

でも、都合で、実家がある大阪のLEC(昔、宅建をとったときに、LECにお世話になりました。)の自習室に行ったとき、複数の税理士受験生が、廊下の壁に向かって立っていて、みんな声に出して条文を暗記しているのを見たときは、びっくりしました。まあ、合格まではなりふり構わずというのはわかります。人目を気にして不合格では本末転倒。

私は、最初のころは、日中に一度覚えて、夜寝る前に覚えて、朝起きて覚える。これを何回か繰り返すと、定着しやすかったです。直前期は、ぐるぐる回しました。一人の時は、ちっちゃい声を出していました。自習室では、もちろん黙ってやります。

当時、どうやったら、理論暗記できるか追及したことで、自分の脳の記憶のメカニズムを知ることができた気がします。

子供達がテストで悪い点をとってきても、勉強を面倒くさがっても、全然怒る気がしません。勉強は、楽しいんだよー。覚えて忘れて覚えて忘れてを繰り返すんだよー。と、ゆったりと構えて・・・。お母さんは、待つよ~😄😄😄